モデル地区南三陸町について

Where it is

どこにあるの?

仙台から車で約1時間半、東京から新幹線と電車を乗り継いで約3時間で来訪できます。
交通機関、宿泊先等の詳しい情報は、観光協会HPにてご覧ください。

地理的特徴

志津川湾をぐるりと囲む形で歌津、入谷、志津川、戸倉の4つの地区があります。

分水嶺が町境とほぼ重なる特徴的な地形により、陸域に降った雨水は森や里を潤した後、志津川湾に注ぎます。つまり、志津川湾は人間活動の影響を表す鏡ともいえます。

人口

約12、135人が暮らしています。世帯数は約4,444世帯です。(令和4年3月現在、南三陸ホームページより)

産業

ギンザケ、ワカメ、カキ、ホヤ、ホタテの養殖業とシロザケやマダラなどを漁獲する漁船漁業、定置網漁業が盛んで、それらを原材料とした水産加工業を含む水産業が町の基幹産業となっています。環境に配慮した林業経営や、バイオマス施設で生産される液肥を使った循環型の農業など、森里海の資源を活用した暮らしが営まれています。近年は、観光業にも力を入れており、体験学習や新鮮な海の幸が人気となっています。

東日本大震災

2011年3月11日の東日本大震災により、南三陸町はマグニチュード8.4、震度6弱の地震に襲われ、その後の大津波(町内浸水深10.7m〜23.9m)で中心市街地を含む広範囲で壊滅的な被害を被りました。人的被害は死者・行方不明者合わせて837名、建物全・半壊3,311戸にのぼり、基幹産業である水産業も大きな打撃を受けました。

震災から10年が経ち、海岸には7.5mまたは8.4mの高さの防潮堤が整備され、それに伴い河川もバック堤整備による堤防かさ上げが行われました。住宅は高台に移転され、現在は復旧工事はほぼ完了しています。志津川地区の中心市街地だった土地の一部はかさ上げされ、整備されたさんさん商店街は復興のシンボルとして賑わいを作り出しています。水産業も復旧が進み、戸倉地区に見られるように養殖改革が進んだ地域もありますが、近年はシロザケの不漁が続き、町の経済に暗い影を落としています。人口減少も止まらず、高齢化は2015年時点で33%、2050年には50%を超えることが見込まれています。バイオマス産業都市構想や志津川湾のラムサール条約湿地登録など、先進的な動きが見られる一方で、様々な課題を抱える課題先進地としての側面も、震災によりはっきりと浮かび上がりました。

Our Activities

南三陸町の取り組みについて

牡蠣養殖場で日本初のASC認証を取得

震災後、戸倉地区のカキ部会では、大胆な養殖改革が実施されました。震災前の密植状態は、カキの生育不良につながり、3年かかっても品質の悪いカキしか出荷できませんでした。この反省から、筏の数を三分の一に減らし、養殖棚の間隔をしっかり空ける決断を行いました。その結果、カキは1年で収穫できるようになり、生産量・生産額ともに増え、経費や労働時間は減り、生態系への影響も軽減されるなど、めざましい成果が生まれました。この動きを持続的にしていくために国際認証ASCの取得を行いました。これは日本で初めてのASC認証取得事例となります。この改革が評価され、令和元年度天皇杯の栄誉に輝き、若手の漁業者も増加するなど、持続可能な漁業の好事例として紹介されるまでになっています。

FSC認証による森林管理

FSC認証は「森林の管理が環境や地域社会に配慮して適切に行われているかどうか」を評価・認証し、そうした森林からの生産品であることを証明するものです。南三陸では震災前から山の会による南三陸杉の付加価値化が進められてきましたが、国際基準の林業に対応するため、民間の林業家と慶義塾大学(慶の森)、町がつくる南三陸森林管理協議会が主体となってFSC認証を取得しました。これにより、森林生態系への配慮や労働環境などにも配慮する林業を目指すことが明確に示されました。山のFSCと海のASC、この2つの認証を同時にもつ町は、日本で唯一です。

「森里海ひと いのちめぐるまち 南三陸」

平成28年に制定された南三陸町第2次総合戦略にて、南三陸町は町の将来像を「森里海ひと いのちめぐるまち 南三陸」と定めました。この言葉には、南三陸町震災復興計画で示された「自然と共生するまちづくり」を実現しようとする住民の意思が込められています。この将来像実現に向け、南三陸町では官民が連携して様々な試みが行われています。

(南三陸町第2期総合戦略より)

南三陸町バイオマス産業都市構想

南三陸町でASCやFSC認証取得に象徴される、自然共生のまちづくりのきっかけとなったのは、2013年に定められた南三陸町バイオマス都市構想でした。震災からわずか2年後に計画されたこの構想により、2015年10月にはバイオガス施設「南三陸BIO」が開所され、町内の生ごみがメタン発酵により、電気と液体肥料(液肥)へと転換され、農地で活用されるようになりました。さらに木質バイマスのエネルギー利用を目的として、木質ペレットの活用が盛り込まれています。まだ事業性の目処が立たず、木質ペレット工場の設立には至っていませんが町内ではペレットストーブの導入に対しその半額が補助されるなど、普及への後押しがされています。

(南三陸町バイオマス産業都市構想より)

ラムサール条約登録湿地

ラムサール条約は、生きものの生息場所として重要な「湿地」を保全することを目的とした国際的な枠組みで、その特徴は、単に湿地の保全・再生をうたうのみでなく、その賢明な利用(ワイズユース)を目指す点にあります。さらに、それらを推進する交流・学習(CEPA*)に重きを置いています。南三陸では志津川湾のほぼ全域が、このラムサール条約の登録湿地となりました。志津川湾の育む豊かなアマモ場には天然記念物のコクガンが飛来し、アラメ、マコンブといった多様な海藻類がウニやアワビの生育を支えています。2022年3月には、志津川湾の恵みを将来にわたって受け続けられるよう、その保全と活用についての指針となる「志津川湾保全・活用計画」が定められました。

南三陸ネイチャーセンター(南三陸町自然環境活用センター)

全国でも珍しい町立の調査・研究・教育機関で、1999年より研究者が常駐して志津川湾の生物・環境に関する研究を行うほか、南三陸町の自然を対象とした研究を行う外部研究者の受け入れハブとなっています。また、地元志津川高校自然科学部の干潟調査の指導や子どもエコクラブの活動拠点となっています。

震災の被害を受け一旦は閉鎖し、準備室として活動していましたが、2020年2月に町内の戸倉公民館2階に再建・再開されました。

志津川湾のラムサール条約登録の際には、地道に蓄積してきた調査・研究活動の成果が評価され、条約湿地登録の実現に大きく貢献しました。

一般社団法人サスティナビリティセンター

南三陸町総合戦略で議論された「地域資源プラットフォーム」機能の実現のため、民間有志が立ち上げた団体で、「森里海ひと いのちめぐるまち 南三陸町」の実現とその理念の普及のため、ネイチャーセンターとも協働して様々な活動を行っています。 

〇志津川湾の海洋酸性化の現状把握
〇環境DNA、潜水採捕などによる生物相調査
〇戸倉っこ厳選殻付きカキのブランディング

〇サスティナビリティ学講座の開催
〇生物や環境を題材としたアクティブラーニングプログラム
〇地域インターンシップ・コーディネート

〇南三陸いのちめぐるまち学会事務局
〇里海里山ウィークス(「環境」×「観光」)事務局
〇地域の合意形成支援

など、地域の環境・社会・経済にまたがる課題をテーマとした活動を行っています。

南三陸いのちめぐる学会事務局の運営もサスティナビリティセンターが担っています。

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