めぐる が みえる
人と自然、人と人とがつながる社会を
みんなで一緒につくる
南三陸いのちめぐるまち学会とは
南三陸をフィールドとして、
【めぐるがみえる】に関する知見を集め、
持続可能な社会の実現に向けた知恵を、研究者と市民が共有するための集まりです。
一般的な学会は、それぞれの専門分野ごとに最新の成果を発表し合い、研究者同士が交流を深める場です。しかし、特定の分野の知見のみをいくら深めても、私たちの目指す「いのちめぐるまち」の実現には至らないでしょう。
分野を超えた学際的な議論をおこし、地域の社会課題にダイレクトに向き合うことで得られる知見を統合していく必要があります。こうした活動を研究者と市民が一緒に進めることで、【いのちめぐるまちづくり】についてのロジックを磨き、知恵を集め、みんなが納得できる未来への道筋を、ともに描いていくことこそが重要です。
この活動に興味を持つひとの輪が広がれば広がる程、そして、思いもよらぬ異分野からの参入が増えれば増える程、持続可能な【いのちめぐるまち】の実現に一歩一歩近づくのではないかと考えます。
本学会への参加は、学問分野を問いません。また、研究者ではない、一般の市民の参加を歓迎します。もちろん、南三陸在住かどうか、これまで関係していたかどうかも問いません。このチャレンジを面白がって下さる、一人でも多くの方々の参加をお待ちしております。
南三陸が目指す「いのちめぐるまちづくり」をきっかけに磨かれた知恵が、日本各地あるいは世界中にひろがり、持続可能なまちづくりに貢献できることを期待しています。
なぜ南三陸なのか?
宮城県の北部に位置する南三陸町は、太平洋に面する小さなまちです。
東日本大震災からの復興過程で、環境配慮型牡蠣養殖により日本初のASC認証を取得。
山の適切な管理を行っていることを証明するFSCⓇ認証とダブルで認証を取得しているのは、日本で唯一です。
また、バイオガス事業の導入により、無駄にエネルギーを使って焼却処理されていた生ゴミが液体肥料に生まれ変わり、地元のお米や野菜を育てる為に使われています。その過程で生まれるメタンガスもエネルギーとして無駄なく再利用されます。
「森里海ひと いのちめぐるまち 南三陸」をまちの将来像に掲げる南三陸では、森、里、海、そしてひとの暮らしの間で生まれるさまざまな循環を「いのちめぐる」を合い言葉に、もう一度見直そうとしています。
小さなまちで起こった「いのちめぐるまち」への動きは、大学の研究者や企業、学生など様々な方々の共感を生み、人と自然、そして人と人との間のつながりをもう一度捉え直し、何がめぐっているのか、どう変えていったら持続可能な社会を実現できるのか、という問いに答えるための活動へとつながっています。【めぐるがみえる】状態を作り出し、人と自然、人と人とのあいだの複雑なつながりを誰もが理解しやすくするための調査研究活動です。
全国でも珍しい町立の研究・教育施設である「南三陸ネイチャーセンター(町立自然環境活用センター)」や、地域資源プラットフォームとして設立された「一般社団法人サスティナビリティセンター」といった、ハブとなる組織の存在が、研究者の活動や市民の学びの機会をサポートしています。
南三陸町はこのように、森里海の間のつながりや、ひとの暮らしとの間に生まれる関係性を調べ、学ぶ場所として必要な要素を網羅しているのです。
本学会では、南三陸をモデル地区の一つとして活動を進め、人と自然、人と人とがつながる社会の状態を見える化することで「持続可能な社会の実現」に寄与する「めぐるがみえる」の追求を行っていきます。
「いのちめぐるまちとはなにか?」という議論でうみだされる素晴らしいモデルが、日本各地、そして世界中に展開されることにより、気候変動や生物多様性といった、「人の暮らしと自然とのかかわり方」に端を発するさまざまな問題の解決に大きく貢献できると考えています。
わたしたちの活動内容
南三陸いのちめぐるまち学会 大会の実施
年に一度の大会では、「めぐるがみえる」に関する様々な分野の研究成果を、誰もが分かりやすく共有できる機会を提供します。また、研究者同士、研究者と市民、そして各地で実際に地域活動を行っている人たちが繋がれる機会を提供します。
新たな担い手の創出/育成
大会の開催にあわせ、あるいは必要に応じて研修会等を開催し、市民の方々に、研究をより身近に感じ、そして科学を使いこなすようになるための機会を提供します。
お知らせ
入会について
「めぐるがみえる」の実現に少しでも興味のある方、一緒に活動していただける方からのご参加をお待ちしております。
お問い合わせ
当学会に関する疑問や気になることなど、お気軽にお問い合わせください。